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2022年06月03日

離婚調停に提出すべき証拠-㊲財産分与・夫婦間で贈与された物

離婚調停、訴訟等に提出すべき証拠を解説いたします。

今回は、離婚調停、訴訟等に際し、財産分与を決めるに当たって、夫婦間で贈与された物が

ある場合について考えます。

 

夫婦の名義の如何を問わず、夫婦の収入で築かれた財産については、離婚時の財産分与の対象と考えるのが

原則ですが、夫婦間の合意により、一方の特有財産にすることは可能です。

もっとも、そのような合意があったのか否かが争点となることがあります。

 

例えば、夫婦間の贈与が節税目的でなされた事が明らかな場合は、特有財産にする合意があったとは言えず、

財産分与の対象に含まれると判断される事になるかと思われます。

対して、夫婦の円満を図るためのものであったり、夫婦間の何らかの紛争を解決するために払われたものである等の

場合は、特有財産と判断される可能性があります。

 

そこで、離婚調停や訴訟においては、当該金銭等の財産が移転した時期、経緯、目的等を立証するため、

預金通帳の当該履歴部分や夫婦双方のやり取りを示す、文書、メール等や、夫婦間のトラブルの存在を示す証拠

などを提出することが考えられます。

逆に、財産分与の対象と考える立場の場合は、名義のみ形式的に借りているだけであることを示すため、

預金通帳や銀行印の管理者が誰であるのかや、当該預金等を、名義人が自由に使った形跡がない事などを

履歴等で証明することが考えられます。

 

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