離婚調停に提出すべき証拠-④離婚原因・不貞行為
離婚調停において提出すべき証拠をここでも
解説いたします。
離婚調停において、離婚原因として不貞行為を主張する場合の証拠として
どのようなものを出すべきでしょうか。
まず、不貞行為の最も有力な証拠としてラブホテルに男女で入ったり出たりする瞬間の
興信所の報告書が考えられます。写真だけでなく、具体的に何年何月何日の何時から何時までいたのかが
分かる形ができれば望ましいです。
性行為の現場を押さえた際の動画も有力な証拠になるかと思われます。
不貞行為の相手方の家に出入りしている際の写真については、1日だけ証拠を出しても、
相手方は、単に相談していたり、酒を飲んでいただけ等と弁解してくる可能性があります。
ラブホテルと異なり、自宅の場合、性交渉がまず間違いなくなされる、というだけの関係性はないため、
1日だけの出入りでは通常は不足することが多く、反復継続して寝泊まりしていることが分かるだけの日数が必要と
思われます。
他に、不貞行為の相手方と配偶者の間のLINEのやり取りが考えられますが、これについては、内容により
証明の程度は千差万別です。例えば、LINEの中で、いついつのホテルを予約した旨の記載があり、現に
予約サイトでダブルベッドの部屋を宿泊人数2名で予約した証拠が別にあり(予約済みの画面をプリントアウトしたものなど)、
実際にその日に2人で過ごしている写真やその日以降に、その日についての感想等をお互いにやり取りしているLINEなどが
ある場合、実際に寝泊まりしたのではないか、との認定になる事も考えられます。
その他、配偶者が不貞行為を認めて自白した際の録音、あるいは、自認書なども証拠として考えられますが、
この点は、自白内容の具体性がまず重要です。「肉体関係を持ったんだろう?」「はい。」というレベルでは、
具体性がなく、後に自白の信用性を争われる危険があります。
誰といつ頃からどのような経緯で、どれくらいの頻度でどのような場所で、どのような関係を持つようになったのか等を、
実際に体験した人でなければ話せない程度の具体性を持った内容で話されているか否かが重要となります。
また、自白した際の状況も重要です。脅されたとか、無理矢理認めさせられた等と後に反論してくる可能性もあります。
そこで、やり取りの一部始終を録音しておく事も1つの方法と言えます。
なお、録音した証拠を提出する場合、録音データをCD-R等に焼いて出すだけでは足りず、
内容を要約せず、そのまま録音反訳した反訳書も別途、証拠で出す必要があります。
裁判所が全部聞いてチェックするという保証はなく、通常は、
何分何秒当たりに問題のやり取りが登場するのかや、その具体的な発言の中身などを主張書面の中で
具体的に指摘する必要があります。
このように見てきますと、不貞行為の立証には個別具体的な判断が必要な場合が多く、
事前に弁護士に相談、依頼を行っておくことにも有用性の1つが認められると言えます。
離婚を弁護士に相談、依頼をお考えの方は、姫路の城陽法律事務所まで遠慮なくご相談ください。
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