離婚調停に提出すべき証拠-②養育費における特別の経費(学費等)
離婚調停や離婚までの間の別居中の生活費である婚姻費用分担調停などを
申し立てるに当たって、提出すべき証拠をここでも解説いたします。
離婚後の養育費や離婚までの間の婚姻費用を考えるに当たっては、裁判所の用いる算定表で考慮されていない
特別の経費の加算を求める場合、特別の経費の主張、立証を別途行う必要があります。
典型例が、大学進学費用や私学の費用、塾代、入院等の医療費などです。
ただし、塾代については、ケースにより認められる場合もあれば、認められない場合もありますし、
医療費については、高額医療費の還付を受けることができる上、標準的な医療費は算定表で考慮済みですので、
これを超える部分に限られます。
また、大学進学費用や私学の費用についても、夫婦双方の学歴や相手方の承諾の有無等による上、
算定表上、標準的な公立高校の年間学費33万円程度が考慮済みであるため、これを超える部分が対象となります(収入割合で按分)。
このため、大学進学費用や塾代については、学校や塾が発行するパンフレット等で入学金、授業料等の記載があるものを
提出する事となりますし、合格しているのかどうかも相手方には不明という事であれば、合否通知を証拠で出すこととなります。
大学の場合、学年が進むと授業料が変わる事も多いため、4年間全体が分かるものを出す必要があります。
医療費については、病院の領収書及び高額医療費の還付額の分かるものを提出する事となります。
その他、大学進学や通塾について、相手方の了承の有無が争いとなっている場合は、
了承の事実を示す証拠(例えば、LINEやメールのやり取り等や、入学説明会等に相手方と一緒に参加した事を示す証拠等)
を積み上げて立証する事となります。その際は、積極的な了解があったことのみならず、積極的な反対がなかった消極的同意の主張、立証も
場合により念頭に置く必要があります。
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