離婚時の財産分与(宝くじ等の収入)
離婚を行う際、夫婦の財産を清算するため、
財産分与の取り決めを行うことが多いかと思われます。
この点、結婚期間中に収入から宝くじを購入し、当選した場合に当選金は
財産分与においてどのように考えられるべきでしょうか。
この点、東京高等裁判所の平成29年3月2日の決定では、
・宝くじの購入代金は、婚姻後に得られた収入の一部である小遣いから拠出
・当選金は自宅の住宅ローンの返済や、退職後は生活費に充てられていた
ことから、当選金を原資とした預貯 ...
離婚原因-借金について
離婚原因として、借金を形成していたことが主張される事があります。
それでは、借金が存在する場合に、全て法律上の離婚原因である
「婚姻を継続し難い重大な事由」が存在すると言えるのでしょうか。
離婚原因があると言えるか考える上で、まず、
①借金が夫婦や子など生活に充てられていたのか、それともギャンブル、過度の飲食、風俗など
必要性のない浪費であったか否かが重要となります。
また、②借金が形成された期間も重要です。すなわち、借金の残高が500万円となってい ...
離婚原因「強度の精神病」について
民法770条1項4号は、離婚原因の1つとして「強度の精神病」を定めています。
ここで、「強度の精神病」とは、単に精神病に罹患しているだけではなく、
これが強度で回復が困難な状況にあることを指します。
強度で回復が困難な状況にある場合に、婚姻関係が破綻しているものと考える考え方です。
離婚原因として「強度の精神病」を主張し、離婚請求を行う場合、
精神科医による診断書等に基づき、精神病に罹患していること及び、
これが強度で回復が困難であることを立証してい ...
未成熟の子がいる場合の有責配偶者からの離婚請求
不貞行為等を行った、いわゆる「有責配偶者からの離婚請求」については、
最高裁判例により、①夫婦の別居が、年齢、同居期間と対比して相当長期間に及び、
②未成熟の子がおらず、③相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて
苛酷な状態におかれる等、離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するという特段の事情が
なければ認められるとされています。
上記①~③はそれぞれ独立した要件と考えられていますが、実際には全体のバランスで離婚の当否が
判断されています。 ...
離婚事由-「悪意の遺棄」
離婚をするかしないか、で争いがある場合で、
別居を行っている場合や生活費の支払を行わない場合に、
離婚事由として「悪意の遺棄」の主張がなされることがあります。
「悪意の遺棄」は、民法770条1項2号に定められた、法律上の離婚原因の1つです。
ここで、「悪意の遺棄」とは、正当な理由のない同居・協力や扶助を行う義務の
放棄を指すと考えられています。
「悪意」とは、この場合、倫理的に非難されることを指します。
それでは、夫婦の一方 ...
民法の定める離婚原因-「不貞行為」について
離婚原因の代表例として、不貞行為が存在することは、皆さまご存じかと思われます。
不貞行為がある場合は、民法770条1項1号の「配偶者に不貞な行為があったとき。」
に当たり、これが離婚原因となり、離婚するかしないかで争いがある場合でも、
判決で離婚が認められることとなります。
離婚原因としての「不貞行為」は幅のある概念ですが、
判例上は他方の配偶者の「婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益」を
侵害する行為のことを指すとされており、 ...
不貞行為による慰謝料請求を受けた場合の注意点
不貞行為を行った事により、不貞行為の相手の配偶者から慰謝料請求を受けた場合、
どのような点に注意が必要でしょうか。
第1に、求められているものが「不貞行為がなされた事による慰謝料」なのか
「不貞行為により、離婚せざるを得なくなった、あるいは婚姻関係が破綻した事による慰謝料」なのか
が重要となります。
前者よりも後者の方が金額は高くなります。
内容や婚姻期間にもよりますが、前者は100万円程度まで、後者は100~200万円程度と
なることが多いかと思われ ...
離婚原因-暴力、不貞以外の「婚姻を継続し難い重大な事由」
離婚をするかどうかについて、夫婦間で争いがある場合、
離婚原因の有無が重要となってきます。離婚原因の典型例として挙げられるのは、
暴力や不貞行為です。
それでは、暴力、不貞行為以外の理由から「婚姻を継続し難い重大な事由」があると
されるものとして、どのような離婚原因が考えられるでしょうか。
相手方が就労能力があるにもかかわらず、働く意欲がなく、働かない、
あるいは浪費を行う、多額の借金を行うことにより、婚姻生活を維持することが
困難と評価できる場合は、 ...
離婚事由が弱い場合の離婚の進め方
離婚に相手方が応じない場合、裁判で離婚を成立させるには、
「法律上の離婚事由」が必要となります。
典型例は、不貞行為や暴力等です。これらは、「婚姻を継続し難い事由」に当たると考えられています。
それでは、不貞行為や暴力などの強い離婚事由がない場合や、不貞行為、暴力などがあるものの、これを
裏付ける証拠に乏しい場合、どのように離婚を進めていくとよいのでしょうか。
弁護士に依頼の上、離婚を求める旨の内容証明を相手方に送ったり、離婚調停の申立を行うことで ...
離婚時の弁護士費用を相手方に請求できる場合
離婚調停や訴訟を行う際に弁護士に依頼された場合、
弁護士費用がかかります。
では、離婚時の弁護士費用を相手方に請求できるのでしょうか。
この点、離婚事件に限らず、日本ではアメリカ等と異なり、弁護士費用は原則、負担した者が負担するという
考え方を採っています。
もっとも、不法行為に基づく損害賠償請求を行う場合には、損害額の1割程度を弁護士費用として、
相手方に負担させる事が可能とされています。
そこで、離婚時にお ...