養育費増額請求の要件「事情変更」について
養育費が調停や審判等で決まった後、大学進学等の事情が生じた場合に、
ケースにより増額請求を行うことが可能です。
この点、養育費の増額、減額を請求するには、調停、審判等の時点で予測できなかった事情が
新たに生じることが必要と考えられています。
では、調停、審判の時点で予測可能ではあったものの、具体化していなかったため、前提とならなかった
事実がその後、具体化した場合はどのように考えるべきでしょうか。
この点、東京高裁平成29年11月9日決 ...
子の引渡の強制執行について
離婚を行う際に、親権を夫婦のどちらかが取得することとなりますが、
離婚時に親権者と定められた者が、非親権者に対し、子の引渡を求めることがあります。
任意に非親権者が応じない場合は、「民事執行法」に基づく子の引渡の強制執行の申立を
行うことが考えられます。
通常、まずは「間接強制」といい、引き渡さない場合に制裁金を課す形で、引渡を促しますが、
これでも応じない場合、「直接強制」といって、執行官が子の居場所に訪れ、子の引渡を受けることと
なります(力づくで奪い取ること ...
女性からの離婚事件のご依頼
当事務所にご依頼いただく離婚事件の7割程度は女性からのご依頼となっております。
女性からのご依頼の場合、
①親権の確保
②生活費の確保
③将来の生活のため、財産分与、慰謝料等の確保
④相手方からのDV、ストーカー行為等に対する対処
などが重要となることが経験上、多いです。
①については、「夫側の方が収入が多く、女性が無職あるいはパート収入程度である事から、
親権上、不利ではないか」という不安を述べられることが多いです。 ...
離婚調停の進み方
これまで、離婚、男女関係に関するご相談を多数、承ってきましたが、
「離婚調停はどのように進むのですか?」という手続に関する疑問、ご相談も合わせてうかがう事が
あります。
そこで、今回は、離婚調停がどのように進むのかについてお話しします。
離婚調停を行うには、まず、離婚調停の申立書を裁判所に提出するとことから始めます。
弁護士に依頼される場合、申立書等は弁護士が作成します。
提出先は、離婚調停の管轄である、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所となります。
...
男性からの離婚事件のご依頼
当事務所は、男性からの離婚事件、男女関係の事件のご相談、ご依頼も
多いことが特長の1つです。全体の2~3割程度は男性からのご依頼となっております。
男性の離婚事件の場合、妻よりも高年収であることが多いことから、
別居開始後、離婚成立までの間の生活費(婚姻費用)を支払う側の立場であることが多いです。
このため、必要以上の支払にならないよう注意を払う必要があります。
よくあるケースとして、婚姻費用として同居時と同程度の生活費の支払を求められることがあります。
しかし、 ...
財産分与における過去の婚姻費用の清算
別居以降、離婚が成立するまでの間、生活費(婚姻費用)を求めることが
あります。
話し合いがまとまらない場合、婚姻費用分担調停(場合によっては、離婚調停と合わせて)を起こすことと
なります。
この点、婚姻費用分担調停、審判においては、一般的に婚姻費用分担の調停を申し立てた時以降の分を
対象と考えられております。
近時は、内容証明等、婚姻費用の請求の意思を明確にした時点とする立場も
増えてきておりますが、いずれにしろ、このような調停あるいは内 ...
離婚時の財産分与における退職金の取扱い
離婚を行うに際し、財産分与の取り決めをするに当たり、
退職金を離婚時の財産分与の対象とするか否かが問題となることが
あります。
まず、離婚、財産分与の調停手続において、当事者が離婚時の財産分与の対象とすることに合意した場合、
財産分与の対象となることはもちろんの事です。
次に、当事者間の合意が得られない場合ですが、離婚時点で見て、
どの程度将来、支払いを受ける確実性が認められるかにより、離婚時の財産分与に退職金を含めるか否かが判断されます。 ...
離婚協議中の住宅ローンの支払について
離婚をするかしないかや、離婚の条件等について話がなかなかまとまらない場合、
別居中の生活費(婚姻費用)について取り決めを行うことがあります。
この場合に問題となるのが住宅ローンです。
婚姻費用の権利者がローンの元となる住宅に住んでおり、義務者がローンの支払を行っている場合に、
ローンの支払をもって、婚姻費用の全部または一部を払ったと見ることができるか、という問題が生じます。
この点、弁護士でも時々誤解されている方がおられるのは、
「ローンの名義人が自 ...
婚姻費用と賃料収入
離婚についてすぐに条件が決まらない場合等には、
別居(経済的に別々である経済的別居のことを指します。)から離婚までの間の
生活費を婚姻費用として取り決めを行うことがあります。
婚姻費用を定めるに当たっては、法律上、「資産、収入、その他一切の事情」を考慮するとされ(民法760条)、
「資産」も要素として挙げられています。
例えば、夫婦の一方に、親から相続した不動産があり、賃料収入が発生しているとします。
この場合に、賃料収入は婚姻費用の算定に当たって、 ...
「熟年離婚」の注意点
昨今、「熟年離婚」が増加傾向にあると言われています。
実際、私ども城陽法律事務所にも、熟年の方が離婚の依頼をされることも多いです。
熟年離婚の場合、注意すべき点が何点かあります。
1 退職金も財産分与の対象となる可能性が高い
退職金については、将来、実際に支払われるのか、支払われるとしても幾らなのかが不確定のため、
退職がかなり先の場合、財産分与の対象とならない事が多いです。
対して、熟年離婚の場合、定年退職までそれ程年数がないことが多いため、対象に ...