調停時の注意点-⑬ 申立書等の書き方3 書面や文章は長ければ長いほどよい?
離婚調停や婚姻費用分担調停等を申し立てる際の
注意点をここでも解説いたします。
裁判所の受付に置かれているチェック式の申立書では、申立に至った経緯や理由を
記載する部分があまりない事から、別途、主張を行うには意見書で記載することも
考えられることは、既にお話ししました。
では、書面をどのように書けばよいのでしょうか。
考え方の1つとしては、これまでの経緯を事細かく、1から記載するという方法があります。
このやり方は、主張にもれが出にくくな ...
調停時の注意点-⑫申立書等の書き方2 誰が読んでも同じ意味になる文章で書く
離婚調停や婚姻費用分担調停などを申し立てる際の注意点を
ここでも解説いたします。
前回の解説では、申立書や主張書面は、「簡にして要を得た記載」が望ましいのではないかという事を
書きましたが、その中で、「誰が読んでも同じ意味になる文章を書くことが重要」と書きました。
今回はこの点を掘り下げます。
例えば、「相手方は、○月○日、実家に子を連れて移り住み、以降、申立人と別居が続いている。」
と記載したとします。このような記載は、婚姻費用分担請求や財産分与に ...
調停時の注意-⑪申立書などの書き方1 簡にして要を得た記載
離婚調停や婚姻費用分担調停等を申し立てる際の
注意点をここでも解説いたします。
離婚調停や婚姻費用分担調停の場合、家庭裁判所の窓口に行くと、
複写式でチェック式の簡易な申立書の書式をもらうことができます。
しかし、この申立書は簡易なものですので、争点に対応した主張を書く部分に乏しく、
自分の考え方を述べるためには、書式を用いずに申立書を作るか、主張書面を別途作り、
その中で記載する等する必要があります。
なお、申立書に書けなかった事は、調 ...
調停時の注意-⑩調停の目標、目的は「裁判所を味方につけること」
離婚調停や婚姻費用分担調停等を申し立てるに際しての注意すべき点を
ここでも解説いたします。
離婚調停などが、訴訟と異なり、話し合い及び相互の互譲の精神を基礎とした手続であることは
比較的知られているかと思います。
では、調停手続を利用する場合、何を目標、目的として主張、立証を行うべきでしょうか。
この点、代理人として弁護士が入っていない事件では、当事者間の話し合いと同様に、
感情的な対立から、主張書面等において、相手を単に非難する内容の文章などが書か ...
調停時の注意-⑨ 原則には例外がある
離婚調停や婚姻費用分担調停などを申し立てる際の注意点を
ここでも解説いたします。
近年は、インターネット上で、離婚や婚姻費用、養育費、財産分与、親権など
様々なテーマについて情報を一般の方もある程度集めることが可能となっています。
インターネット上の情報の正確性については、提供元等により千差万別である事には
留意されている方も多いかと思われます。
しかし、情報の正確性とは別に、物事には例外があるという点にも留意が必要です。
...
調停時の注意-⑧調停を弁護士に依頼するか自身で進めるか
ここでも離婚調停や婚姻費用分担調停を申し立てるに当たっての
注意点を解説いたします。
離婚調停や婚姻費用分担調停などについては、弁護士に依頼せずご自身で申立てて事件を進めようと
お考えの方もおられるかと思います。
その理由として、費用を抑えられるからというものの他、
①話し合いであり、合意に達しなければ調停不成立で終わるとか、②公平中立の裁判所が
間に入っているのであるから、適正な結果になることが保障される等と考えられている方が多いようです。 ...
調停時の注意-⑦調停不成立の場合の以降の進展をふまえた調停の申立て
離婚調停や婚姻費用分担調停等を申し立てる際の注意点を
ここでも解説いたします。
離婚調停や婚姻費用分担調停を申し立て、当事者間で合意に達した場合には
調停成立により事件が終了することはおわかり頂けるかと思います。
では、相手方が欠席したり考え方の開きが大きく、差が埋まらず合意に達しない場合は
どうでしょうか。
まず、離婚調停については、調停不成立で終了した場合、調停事件が終結するのみとなります。
更に手続を進めたい場合には、当事者が自ら離 ...
調停時の注意点-⑥書面の提出方法
離婚調停や婚姻費用分担調停などを申し立てるに際し
注意すべき点をここでも解説いたします。
裁判所に書類を提出する際の注意点として、どのような点が考えられるでしょうか。
まず、申立ての段階では、附属書類として戸籍謄本(3か月以内発行のもの、原本)を添付する必要があります。
また、申立書を提出する際には、裁判所用の正本と相手方に裁判所が送達する副本の2通が必要となります。
副本は相手方に送達されるものとなるため、例えば、相手方から暴力やプライバシー侵害のおそれがある等の理由から ...
調停時の注意-⑤調停前置が不要な場合
離婚調停や婚姻費用分担調停などを申し立てる際の注意点について
ここでも解説いたします。
調停時の注意-③において、お話したとおり、日本の裁判所の家事事件には「調停前置主義」の適用があり、
離婚等を求める場合、最初から訴訟等を申し立てることは原則としてできず、
まずは調停を申し立てる必要があり、いきなり訴訟等を申し立てても、裁判所は「付調停」の
決定を行い、調停手続に移す対応を取る事となります。
では、いかなる場合でも「調停前置」をとらなければならず、 ...
調停時の注意-④ 送達方法について
離婚調停や婚姻費用分担調停などを申し立てる場合の注意点を
ここでも解説いたします。
離婚調停や婚姻費用分担調停を申し立てると、裁判所が申立書や附属書類をチェックし、
申立人側と裁判所で第1回調停期日を調整し、これにより確定した日を第1回調停期日として通知を
相手に行います。この際、申立書の副本なども同封されます。
裁判所から相手方への通知は、「特別送達」といい、送達の事実を記録に残すため、
郵便配達員が直接、交付するか、不在の場合には不在票が入るので ...